パラブーツのミカエル。
一時期のシャンボードの人気沸騰ぶりからは落ち着いた感はありますが、かっこいいですよね。
モカ縫いと言って、アッパー部分に縫い目があるデザインは、
他の革靴と全く違うテイストに。
他の革靴はアッパーが上に膨らむような形なのに対し、
モカ縫いはアッパーが足側に凹むようなデザイン。
細身のパンツで、靴全体が見えた時も、
ワイドパンツで、靴の先だけが見えた時も、
足元にカジュアルで派手なインパクトを出すことができます。
そしてパラブーツといえば、リスレザー&ノルウェージャン製法によって、堅牢さと防水性に優れた作り。
そのアッパーを支える自社生産の厚みのあるラテックス素材のソールは、
他のブランドには出せない唯一無二の雰囲気を醸し出しています。
がしかし、パラブーツって高いですよね。
(年々価格が上昇し、定価は今や7万円ほど)
さらに、堅牢さが災いしてか履き心地は決して良くありません。
価格はよしとしても、履き心地が良くない靴は、
特にカジュアルで履くのがメインになる、革靴では、選びたくありませんよね。
そこで!
比較候補として、
ビルケンシュトック「パサデナ」を検討してみはいかかですか?
この記事ではパラブーツのミカエルと比較しつつ、
ビルケンシュトックのパサデナの魅力をお伝えします。
簡単にスペック比較表
<モデル名> | アリゾナEVA | |
<ブランド> | BIRKENSTOCK | |
<サイズ> | 41(26.5cm) | |
<アッパー素材> | EVA | |
<ソール素材> | EVA | |
<購入値段> | 3,300円(定価5,500) | |
<カラー> | ブラック |
パサデナの何がそんなにオススメなのか?3つの理由
①1/3の以下で買える圧倒的コスパ
②これサンダル?と間違えるほどの軽量さ
③僕史上、最柔の履き心地
①1/3の以下で買える圧倒的コスパ
ミカエル約7万円。
パサデナ約2万円。
その差5万円。
単純計算だとパサデナ3足分=ミカエル1足
安ければ安いほどいいわけではありませんが、
その分他の服や靴も変えるのは嬉しいですよね。
パサデナは新品でも安いですが、
アウトレット>中古>メルカリ
と探せば1万円以下で状態の良い掘り出し物もたくさんあります。
②これサンダル?と間違えるほどの軽量さ
ミカエル 片足670g
パサデナ 片足476g
両足になるとその差「約400g」
僕は登山もするのですが、
登山では、靴の重さ・固さも重要視されます。
分厚くフラットなソールじゃないと、固い岩場は足裏に負担がかかります。
つま先も固い芯が入っていることで、怪我をする心配がありません。
元々登山靴をルーツに持つパラブーツは、重めでごつめ。
ただ、僕の日常生活においては、
足を守る堅牢さ < 気軽に履ける軽量さ
が勝るので、僕はパサデナが好きです。
③僕史上、最柔の履き心地
いろいろ理由を述べてきましたが、やっぱり1番は「履き心地」。
しかも、幅広で履き心地の評判が高いビルケンシュトック。
僕が持っているビルケンシュトック
・アリゾナ
・ジャレン
・ギルフォード
・ケンジントン
・チャッカブーツ
・モンタナ
・スーパービルキー
・パサデナ
サンダル、クロッグ(かかとのないシューズ)、シューズ
ビルケンシュトックの3タイプ全て持っていますが、
この中でもパサデナは頭ひとつ飛び抜けて履き心地がいいです。
同じビルケンなのに?
買った瞬間は、特に気にすることもなく、ただ履き心地がいいなと思っていました。
今回、みなさんにオススメするために改めてパサデナを見ると
至る所に履き心地が良くなるポイントがありました。
○Wコルクソール
2021年近年のビルケンには他のモデルにも搭載されていますが、
取り外しのできるインソールが1つ目のコルクソール。
そして、写真で見て分かる通り、ラバーソールの間に2つ目のコルクソールが挟み込んであります。
足を矯正するために固めの履き心地と言われているビルケンシュトックの印象と違い、
このWコルクソールの履き心地は「柔らか」
○先芯のないモカシン縫い
最近話題になっているレッドウィングのベックマンのフラットボックス。
ブーツを始め革靴のほとんどにはつま先を守るための先芯が入っています。
ビルケンのモデルの多くも同じ。
例えば有名なボストン。
クロッグタイプで靴下を履いたままでもサンダルのように履けます。
このボストンも先芯が入っており、つま先を守るようにはできていますが、
その分膨らみができてしまい、アッパーと足との間に広めの空間ができてしまいます。
対してモカシン縫いのパサデナはご覧の通り、
先芯はなく、アッパー全体が片手で潰せてしまうほどの柔らかさ。
このおかげで、シューレースをギュッと足にフィットさせてもどこにも痛みを感じません。
これって本当にすごいことです。
どれだけ履き心地がいいとレビューされてる靴でも、
オーダーシューズや、履き慣らした靴でない限り、どこかしらは違和感を感じるものです。
それが、このパサデナにはありません。
○アッパーとインナーとの間にクッション入り??
写真で分かる通り、靴ズレが起きやすいヒール部分にはわかりやすく
クッションが入っていますが、
その他の部分にもクッションが間に入っているのでは?
と思うほどの柔らかな厚み。
実際に間には何も入っていないと思われますが、
インソールの足に当たる革は、ビジネスシューズでよくある
ツルツルとした薄い革ではなく、スエードとは言えないけど、
スムースレザーよりかは少し起毛したような、
手で触るとすごくなめらかで気持ちがいい素材に。
なめらかであるものの、少し起毛感があり、スエードの伝統的なフッドベッドも相まって、
靴の内部で靴ズレが起きることは100%あり得ないです。
ここはミカエルに負けているなーと思う3つ。
残念ながら、値段が3倍するミカエルとの差を感じる部分もやはりあります。
①堅牢さ(防水性)
②ソールの厚み
③ファッションとの親和性
①堅牢さ(防水性)
油分を多く含んだ厚みのあるリスレザー。
登山靴由来の雨の染み込みを防ぐノルヴェイジャン製法。
自社生産の厚めで減らないソール。
こうしたパラブーツ特有の堅牢さは、ライトなパサデナにはありません。
②靴の高さ
足の形に沿うように、幅広でややのっぺりしたパサデナに対して、
ミカエルは厚めのラバーソールに加えて、アッパーのモカシン縫いがグッと深めに取られ、
つま先のラインが縦に強調されています。
そのため、ごつめなデザインであるものの、スタイルも良く見えます。
③ファッションとの親和性
どちらもスーツには合わないカジュアルシューズであるものの、
コルクソールや革の継ぎ目、丸みのあるデザインといった特徴があるので、
パサデナはよりカジュアル向きに。
ミカエルはパサデナと比較すると、
つま先にかけてしゅっと細くなるデザイン。
継ぎ目の少ない細やかなリスレザー。
ミカエルはキレイめファッションに合わせやすい大人っぽさがあります。
パサデナのコーデ提案
ミカエルと比較すると、合わせるファッションの幅が狭い気もしますが、
カジュアルなパンツとは相性抜群。
ジーンズ。
チノパン。
アウトドアのシャカパン。
カジュアルなスラックス。
コーデュロイパンツ。
ご覧いただいた通り、黒のパサデナでも、コルクソールの茶色がアクセントになったり、
ブラウン系のコーディネートの中間色となることで、
いろんなパンツ、靴下と合わせることが可能です!
まとめ
職場でパサデナが履けるぐらい、
ビジネスカジュアルが推進してあればいいのになあ。
以前紹介したジャレンを職場に履いている僕が思うこと。
普段の細身のビジネスシューズを履いている方であれば、ジャレンも十分履き心地の良さを味わってもらえますが、
パサデナのビルケン史上最も柔らかい(んじゃないかと僕が勝手に感じているだけですが)
履き心地を知ってしまったら、ジャレンですら少し固めの履き心地だと感じてしまう。
知らなければよかったのかもしれません。
以前絶賛していたジャレンをこんなふうに思ってしまうほど、
パサデナの履き心地は悪魔的魅力です。
同じく候補に上がるだろう、パラブーツのミカエルもめちゃくちゃかっこいい素敵な靴ですが、
ぜひ一度、パサデナの履き心地を味わってから、両方を履き比べて見て欲しいです。
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